日銀が初めて国債を「40%」超保有する事態に。4年前の12%弱から急増

2017年1月末の国債発行残高は、額面金額(償還時に受け取る元本)ベースで「約894兆円」に対し、日銀は「約358兆」の国債を保有しています(「日本銀行が保有する国債の銘柄別残高」の銘柄別残高の合計)。

償還期限が1年以内の割引債(短期国債)である「国庫短期証券」を含めれば、400兆円をゆうに上回る水準が続いています。

これが意味するところは、今回とうとう初めて「40%超」(=358兆円÷894兆円)もの国債を日銀が引き受ける事態となったということです。

「量的・質的金融緩和」を導入する前の2013年3月末では「12%弱」だったことを考えると4年弱で保有比率が急増していることが分かります。

住宅ローン金利はメガバンクで判断が割れた。国債利回り次第で今後急騰も

大手都市銀行などは、2月の住宅ローン適用金利水準(固定型10年の最優遇金利)を「引き下げ」または「維持」と、判断がわかれる結果となりました。

固定型住宅ローンの基準となる10年物新発国債流通利回りは、1月中にじわじわと上昇していることに加え、トランプ相場など不確定要素があり様子見していると考えられます。

一方で、引き下げに動いた三菱東京UFJ銀行などは、国債相場の動きとは別に、2~3月にかけて高まる住宅購入需要に備え、顧客を積極的に囲い込もうとする戦略的な引き下げと考えられます。

つまり、各行とも今後の金利市場の先行きは見通せる状況にはなく、今後金利は急騰する事態となれば住宅ローンも引き上げられる可能性をはらむということです。

不安定化する国債市場。連発する「指値オペ」で金利を抑えるのも限界?

10年物国債利回りは、現在0.9%前後で安定的に推移しているようにみえます。しかし、実際には国債市場関係者は日銀の腹を探ってその一挙手一投足を注視しているのです。

日銀が「この価格ならいくらでも国債を購入する」と通達する「指し値オペ」。本来市場(マーケット)が決めるべき国債利回りを、事実上、日銀が決めてしまう強力な手法です。2016年9月21日の金融政策決定会合で決まったこの手法、当初は「抜かずの宝刀」とも呼ばれていました。

しかし蓋を開けてみると、いわゆるトランプ相場のあおりを受け、11月17日に早々に指値オペ実施に踏み切りました。この時にはそれに応札する金融機関もなく、刀を見せただけに終わりました。

さらに2017年2月3日には、あわてて指値オペを実施する事態となりました。前日に約1年ぶりの高水準である「1.1%」の利回りをつけたことに日銀が反応しなかったため、市場参加者が「日銀が1%を超える水準を許容している!」と受け止め一気に1.5%まで利回りが急騰したためです。

この時には、当初予定していた買い入れ額4,500億円を大きく上回る7,200億円も買い入れる結果となり、日銀は痛みを伴って刀を振り下ろす結果となりました。

日銀は限界?4年ぶりに赤字となった2016年度上半期決算。円安頼みの危うい状況

日銀は年80兆円をめどに国債を買い増し続けています。これに加えて、指値オペのような予想を上回るペースでの買い入れが今後も続けば日銀自体がもたなくなってきます。

すでに2016年度上半期(2016年4~9月)の日銀決算は、4年ぶりに赤字となっています。最終利益にあたる当期剰余金が▲2,002億円と、4年ぶりの赤字となりました。

この要因として、日銀が利回りを抑えるために無理に高値で国債を購入しており、利息収入が低い国債の比率が高まったことで「国債利息」が減少していることに加え、含み損である「利息調整額」や大規模緩和の終了に備えた損失織り込む「債券取引損失引当金」などがあります。

円安が続いてくれれば「為替損益」が大きく改善して日銀決算が再び黒字化する可能性もありますが、為替頼みの危うい展開が続きます。それこそ、トランプ米大統領が日銀の緩和政策を円安誘導(通貨政策)と関連して批判してきたことが再燃する危険もはらむといえます。

今後もまだまだ予断を許さない国債市場。国債市場の40%もを牛耳る日銀が今後どのようなアクションを取るかで住宅ローンにも少なくない影響を与えます。今後も注視していきましょう。

 

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