地代を払う必要のある借地物件は、マイホームも投資物件も価格が安い

一般的に「借地物件」は、マイホーム購入でも不動産投資でも、その価格が(所有権物件)に比べてずいぶんと割安になっています。

例えば、収益物件で利回りが3%程度も高く(価格は安く)なります。所有権であれば表面利回り6%で売り出された1億円の物件が、9%に設定しようとすると約6,700万円で売り出されることになり、▲3,300万円もの値下げです。

分かりやすい理由の一つは地代の支払いです。通常の不動産購入では、土地と建物両方の所有権を取得しますが、借地物件では土地を地主から借り、その上の建物を自分で所有して利用するものです。

土地を賃貸借するわけですから、借主は貸主(地主)に毎月地代(土地の家賃)を払います。借地物件が割安になっている理由の一つは、この地代を払い続けなければならないためです。

ただ、これ以上に借地権物件を割安にしている要因があります。それが以下でみていくように、金融機関の融資が渋いことや、ことあるごとに地主の承諾が必要で自由な土地活用が制限されてしまうことです。

借地物件はローンが組みづらく(担保評価が低く)、買いにくく売りにくい

万が一の場合に、担保を売り払って資金を回収するのが銀行です。

住宅ローンでも投資ローンでも、金融機関がローン(融資)を行うかどうかを決める最大の要因は、担保がしっかりとれているかどうかです。

ここで問題となるのが、借地の所有権は地主にあることです。地主から借りているだけの土地に、所有権として購入する土地と同じ担保評価額は出せません。必然的に、購入予定者は融資額が少なくなり自己資金を多く用意しなければならなくなります。

もしローン返済が滞り、銀行が借地物件を強制的に売却することとなっても、同じ理由で買い手が見つかりにくいことになります。売りにくいのです。売りにくい物件の担保価値は当然に下がってしまいます。

借地は買いも売りも(通常の所有権が付いた不動産に比べ)難しいという性質があり、その分、割安に販売されているのですね。

ローンを受ける場合、地主に「融資承諾書」への署名・捺印をお願いする必要がある

ローンが組みづらいもう一つの理由は、買主がローンを組んで借地権物件を購入する場合、地主に「ローンを組んでもよろしいでしょうか」とお願いする必要があることです。

土地の借主が、資金調達方法についてわざわざ貸主(地主)から承諾を得なければならないのは、おカネを貸し出す金融機関の都合です。担保を取るべく、借地権物件に抵当権を設定したいためです。

地代を滞納されて、いきなり借地契約を解約されては銀行は担保を失い、ローンが焦げ付いてしまうことを恐れているのです。

そのため、融資承諾書には「土地の上に建てられた建物には、銀行が第一順位の抵当権を設定する」などと地主には不利な内容となっていることが多く、地主が承諾を渋ることも少なくありません。

もちろん、地主はこの承諾書に合意する義務はなく、借主が不服申し立てとして裁判所に訴えることもできません。

将来売却する時にも、(現金一括購入する買主は少なく)将来の買い手がローンを組んで買うのであれば同じハードルが待ち構えています。だからこそ借地物件は買いにくく売りにくいのです。

築古物件に融資したがらない。借地法では建物「朽廃」で契約が終了してしまう

借地法では、借地上の建物が「朽廃」(きゅうはい)した時点で借地契約は終了するとされています。

つまり、借りている土地が地主のもとに帰ってしまいます。

朽廃とは、ボロボロで人が住めないような状態になったものをイメージください。尚、火災や地震、人の手によって解体され消滅した状態は「滅失」といって取り扱いが異なります。

金融機関としては、借地物件に融資したのにおカネの借り手の資産が地主に返還されかねないことを避けたがります。

ですので、もともと築古物件でボロボロであるような建物がある借地物件は、いつその物件が担保価値を失うか分からないため融資したがりません。そのような意味でも、借地権物件は売り買いがし辛いといえます。

建て替え時にも承諾が必要、ローンを組む場合にはさらにハードルがあがる

借地権物件を購入した後、建物を建て替えたい場合があります。

それをローンを組んで実施する場合には地主から2種類の承諾をもらう必要があります。一つは建て替えに対する承諾、もう一つは融資に対する承諾です。

これらは別個のものであり、「建て替えの承諾は与えるが、融資の承諾は与えない」ということもあります。

ですので、建て替えの承諾をもらえた段階で建替承諾料を支払ってしまい、後にローンを組んで建て替えようと思ってもおカネが借りられなくなり、承諾料の返還もない可能性があります。

必ず2つセットで承諾を得るようにしましょう。または、署名捺印済みの承諾書を受け取ることと引き換えに、承諾料の支払いを行うようにしましょう。

更新、転貸、売却にもいちいち承諾が必要、名義書換料(承諾料)など支払いが発生

借地物件は、借地契約期間が満了した時の更新や、第三者に転貸する場合、売却する場合などことあるごとに地主の承諾が必要となります。

さらに、その一つ一つに更新料名義書き換え料などの名目で承諾料の支払いが発生します。その価格も(承諾する行為によってさまざまですが)借地権価格の10%など小さくない金額が動きます。

地主としては、毎月の地代だけでは一般的に利回りは極めて低く、また一度貸した土地は何十年と返ってこないものであり、そのような承諾料を得ることで収益を上げざるを得ない状況もあります。

借地は人から土地を借りている状況であるため、煩雑な手続きや都度の支払いが発生することをしっかり理解しておきましょう。

その反面、だからこそ買い手が少なく価格が大きく値下がりします。費用対効果を十分に検討の上、うまみのある借地権物件であれば購入することも検討してもよいかもしれませんね。

 

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