借地権=コーヒーカップ、底地権=ソーサーの関係

不動産用語の中にコーヒーカップとソーサー(受け皿)があります。なんとも美味しそうな名前ですね。

土地を誰かに貸している場合、借りている人がその土地を使う権利を「借地権」といい、貸している権利を「底地権」といいます。

coffee-cup_saucer_s少し説明が難しいのですが、イメージとして土地の底の部分は貸主(地主・借地権設定者)が保有しており、底以外の部分は借主(賃借人・借地権者)が使っているということです。底地権を持っている地主は、土地を活用できないかわりに借主から地代を徴収します。

誰にも貸さず、自分で所有し自分で使っている場合は、土地を所有している人が底地権も借地権も両方持っていることになり、「所有権=底地権+借地権」という図式が成り立ちます。

この状態が、自由に活用できるコーヒーカップと、その底に置かれるソーサーに似ていることから、借地権をコーヒーカップ、底地権をソーサーという関係に見立てることがあります。

売却価格は「所有権=底地権+借地権」が成り立たない!

権利の概念としては、底地権と借地権を合わせたものが所有権です。しかし、だからといって底地権の売却価格が「底地権価格=所有権価格-借地権価格」となるわけではありません。

また、路線価図には借地権割合というものが記載されており、それを使って「底地権価格=土地価格×(1-借地権割合)」というわけでもありません。

考える?_sこれらが成り立つのは、借地権と底地権をセットとして売った場合です。

もちろん、実務の場では売主・買主双方がなっとくすればこのような考え方に基づく売買もありますが、借地権や底地権を単品で売買する時には不適切な価格決定法といわざるを得ません。

底地権だけもらっても使い道がない。借主に強い権利を与える借地借家法

土地の所有者が第三者に土地を貸した場合、その所有者は底地権を持ちます。一方で借りた側は借地権を有します。

日本における借地借家法は、借主にとても強い権利を与えるため事実上、地主はなにもできなくなってしまいます。底地権だけもらっても月々細々と入ってくる地代をもらうだけになります。

%e3%81%8a%e9%a1%98%e3%81%84%e4%be%9d%e9%a0%bc%e3%83%bb%e5%9b%b0%e6%83%91%e3%83%bb%e6%88%b8%e6%83%91%e3%81%86%e5%9c%b0%e4%b8%bb_s借地契約の期間は基本的に30年以上の契約と法律で決まっており、さらに30年経ったら借地権を返してもらえるかというと、「貸したら半永久的に帰ってこない」といわれるほど難しいのです。

もちろん、借主側から「返上します」といわれれば問題ないのですが、貸主(地主)側から「借地権を返してくれ」という場合には「正当事由」という合理的な理由が必要となり、この正当事由はなかなか認めてもらえないのが実態です。

そのため、底地権だけを売却する場合、買い手としてはほとんどメリットがなく、二束三文で買いたたかれるのが関の山ということになるのです。

高値売却はセット販売。買った人が土地の所有権を持てるように

一番高値で売却できるのは、底地権と借地権をセットで販売する場合です。

つまり、コーヒーカップのソーサー(受け皿)だけ売ろうとしても買いたたかれてしまい、高値で売却するためにはコーヒーカップとソーサーをセットで売らなければいけないということです。これをコーヒーカップ・ソーサー理論というのです。

宅地・家屋・建物・固定資産税_s買った人が所有権(=底地権+借地権)を保有できるような状態の売買であれば「所有権価格=底地権価格+借地権価格」という式が成り立つことになります。

具体的には、底地権を持っている人は、その土地の借地権を持っている人に「うちの底地権を購入して所有権にしませんか?」と打診してみることをおすすめします。逆に、借地権者は底地権者に打診しましょう。

もしくは、お互いが協働して第三者に対して「我々の底地権と借地権を両方買い取りませんか」といえば高値で売却できる可能性があります。

地主と借地権者(土地の借主)はお互い仲良く。将来の売却で協働

いずれにしても、底地権(貸主)と借地権(借主)が普段から仲良く良好な関係を築いていることが前提となります。

握手_s土地の賃借においては、契約期間が長いため当初の底地権者や借地権者が死亡し、その権利を相続した面識のない新たな底地権者・借地権者の仲が不仲となったり、承諾料の支払いなどで揉めたりすることが少なくありません。

将来の売却のためだけに仲良くするというと打算的な感じがしますが、そうでなくともお互いを気遣って気持ちのいい関係を築きたいですね。そのためには、契約内容をお互いがすり合わせ認識を共有しておくことが第一歩です。

 

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