不動産取引に失敗する5つの理由。マイホーム探しの前に不動産屋選びを!

マイホーム購入を後悔…その原因はヒト・モノ・カネ・情報・時間にある?

不動産取引は、その名の通り買ってからは「不動」(動かせない)という取引で、その後の生活に長く影響を及ぼしてしまいます。

そのような重要な取引でありながら、「不動産取引に後悔している…」「マイホーム購入に失敗した…」という声は残念ながらいまだに聞こえてきます。

失敗や後悔にはそれぞれ個別の事例ごとに理由はさまざまです。

ここでは、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」「時間」という枠組みでなぜそのような不幸な取引が発生してしまうかをみてみましょう。

【ヒト】物件探しの前に不動産屋(エージェント)選び。危険な取引を回避

マイホーム探しを始める場合、物件選びから入る方が多いようです。SUUMOなどの物件情報ポータルサイトでは、多くの物件が載っています。

買主側からみれば、ポータルサイトに載っている物件をみて、それを掲載している不動産屋に連絡をするという流れで取引が開始されます。

不動産会社としては「契約させたい」という動機(インセンティブ)が強いため、どの物件でも「これはいい物件です」と、いいことだけ伝え契約させようとします。そうなると、強引な取引や、事前確認が不十分で危険な売買契約が結ばれるなど、後々トラブルとなることもあります。

 

 

その物件がとても気に入ったけれど、強引な不動産屋で契約するのは不安だ…という場合には、業者を変えることができます。

不動産屋は「REINS」(レインズ)という不動産会社専用の共有データベースでつながっており、(非公開物件を除く)ほぼすべての情報にアクセスできるためです。ポータルサイトに掲載された物件は、レインズなどから物件をピックアップしていることも多いのです。

あなたの気に入った物件を掲載していない不動産会社(上図のD不動産会社)でも、「SUUMOに載っていたこの物件を契約したい」といえば取引が可能です。あなたが気になっている物件は、どの不動産屋でも取引ができるのです。

写真撮影に力を入れる業者か、買ってもいい物件かどうかを検証する業者か

SUUMOなどで、同じ物件なのに複数の不動産会社が名を連ねているのをみたことがないでしょうか(上図のA~C不動産会社)。

これこそ、どの不動産会社でも取引できることを明確に示している証拠といえます。物件は一つでも複数の仲介業者のうち、どこで取引しても構わないのです。

仲介業者(不動産社)も考え方や取り組み姿勢が異なります。物件を契約させることを急ぎ、写真を綺麗に取ったり、物件をとにかく多くポータルサイトに載せることに力を注ぐ業者もあります。

一方で、「本当にその物件を買ってもいいのか」という検証をしっかり行うことに力を注ぐ不動産会社もあります。物件探しの前にファイナンシャルプランを立てたり、物件の資産性や安全性を確認することなどを実施します。

そしてその不動産屋はあまりポータルサイト掲載に注力していない場合もあります。買主の希望を聴いた上で、レインズなどに登録されている膨大な物件情報から提案するためです。

契約して初めて仲介手数料が発生する不動産業界構造上、不動産屋は「この物件は見送りましょう」などとはなかなか言ってくれません。まず先に信頼できる不動産エージェントをみつけ、その後に物件探しをすることで後悔する取引を防ぐことができるでしょう。

【モノ】間取りや設備で選ばない。立地や耐震性など見えない部分こそ確認

建物はどうしても、間取りや設備といった目に見えやすい表層部分に注意が行きがちです。しかし、それらは後からリフォーム・リノベーションすることでいくらでも変えることができます。

建物の資産性や安全性を考えた時、より重要となるのは資産価値の90%を決めるともいわれる「立地」や、建物の「耐震性」「雨漏り・シロアリの有無」など安全に直結する部分でしょう。

建物は風雨が天敵であり、建物の躯体部分や屋根・外壁などに損傷や欠陥がないかなど「見えない部分」を確認することが大事です。

これらは、販売広告図面からは読み取れません。建築士などの専門家を同行させ、実際に現地で建物の様子を調査することが求められます。

特に中古住宅の売買では、これまで売主がどのように住宅を使用しメンテナンスしてきたかを知ることや、購入前にインスペクション(建物状況調査)を行って不具合がないか必ずチェックしましょう。

ミトミで仲介されるお客様には、建築士によるインスペクションをご提供しています。お申込みは以下のページから!

【インスペクション】建築士による建物状況調査をする

【カネ】予算は「借りられる額」ではなく「返せる額」。資金計画も作成

マイホーム購入では、初めに「いくらくらいの物件を買おうかな」と予算額を決めます。

その時、「私の年収はこれくらいだから、5,000万円まで銀行が融資してくれる」という考え方で物件探しをすると後々苦労します。「いくら借りられるか」ではなく、安全な考え方は「いくら借りてよいか」「いくらなら返せるか」というものです。

住宅ローンの融資額は、返済額に対する額面の年収の割合である「返済比率」などで決まるものですが、これはあなたの暮らし方や家族構成などを度外視した概算額に過ぎないからです。

実際の手取り(可処分所得)はいくらなのか、お子さまは何人いて将来どのようなライフプランを考えているのか(例えば学校は私立か公立か)、大切にしている趣味はなにでどれくらいおカネがかかるものなのかなど個人個人で事情は変わります。

それらを踏まえた上で、そこに毎月の住宅ローン返済額が乗っかることになります。しっかりと事前にファイナンシャルプラン(資金計画)を立てて無理のない返済計画であるかをチェックしましょう。

ミトミでは、独立系FPによるファイナンシャルプラン作成サービスをご提供しています。

ぜひ安心安全なマイホーム購入のためにもご利用ください。

【ファイナンシャルプラン】FPが資金計画を作成、“借りてよい額”がわかる

【情報】メリット情報を「正確に」理解。デメリットやリスクも必ずある

売りたい動機が強い不動産業界構造上、仲介業者はメリット情報やいいことを強く訴求してくる性質があります。

それは悪いことではありませんが、そのメリット情報も「正確に」理解し確認しておくことが大切です。

例えば、10年間で最大400万円ものメリットが生まれる「住宅ローン減税」も、物件の面積基準が50㎡以上であったり、その面積の範囲や種類も定められています。特別な関係にある人との売買には適用されなかったり、住宅ローンの借入先や金利水準にも制約があります。

また、必ず400万円の還付を受けられるわけではありません。所得税(や一部住民税)から控除されるものですがその仕組みをしっておきましょう。

さらに、築20年超の物件は手続きを誤ると取り返しがつかなくなります。

取引が終わってから手続きをしても「この物件には住宅ローン控除は適用できません」と言われトラブルになるケースも実際にあるのです。正しく分かっている仲介業者に手続きをフォローしてもらいましょう。

いいことしか言わない会社ではなく、リスクこそ丁寧に説明する仲介業者と取引を

また、不動産取引には必ずデメリットやリスクなどネガティブ情報があります。

不動産会社としては、ネガティブな情報を出すことでせっかく決まりかけた契約がなくなることを恐れるあまり、「聞かれない限りいわない」というスタンスを貫く場合もあります。知っていてもいわないことがあるのです。

一例をあげると、取引価格の妥当性や将来の売りやすさ(流動性)、地盤状況、マンションであれば管理形態や管理費・修繕積立金の状況・金額の妥当性などです。

契約書や重要事項説明書の内容も、特約事項に買主が一方的に不利な内容な文言が盛り込まれていないかなど最後までチェックが欠かせません。

これらのリスクを真正面から受け止め、買主の長い目でみた利益を追求する不動産会社と取引することがあなた自身を守る第一歩です。

【時間】購入後の不安は瑕疵保険などでカバー。アフターフォローも確認

取引が終わってから、新たな暮らしがスタートします。

購入直後は特に問題がなくとも、数年後に住宅に欠陥がみつかる場合も少なくありません。不動産取引は、時間が経ってから不具合がでることが多いものです。

その際に、売主や仲介業者にのらりくらりと責任を回避されれば泣き寝入りすることになりかねません。

今や新築住宅のみならず、中古住宅にも「既存住宅売買瑕疵保険」という保険制度が整っています。不動産会社が倒産した際にも、補償金が支給されるものです。積極的に活用したい制度です。

将来の売却までの時間軸でマイホーム購入を!かかりつけの不動産屋に相談する

住宅は購入後のメンテナンスで建物の劣化状況は大きく変わります。できるだけ丁寧なアフターフォローを行う不動産会社を選ぶことで長い目でみて安心な住まいとなるでしょう。

さらにいえば、今後リフォーム・リノベーションなどが住宅の評価に反映されるようになっていくことが見込まれています。

住宅を大事に使った所有者が報われる時代、住宅を買ったら終わりではありません。住宅の管理方法など、なにかあったら気軽に聞ける「かかりつけの不動産屋」は資産を守る上で重要な役割を占めるようになるでしょう。

最終的に自宅を売却して住み替える際にも、適正な価格で売れる不動産かどうかを、買う時から検討しておかなければなりません。資産価値は購入後に「不動」な立地で決まってくるためです。

不動産取引は目先のことだけではなく、長い時間軸で取引を捉えることで不幸な取引を防ぐことができます。

取引の入り口は、買主の長期的な利益を追求する不動産エージェント

これまでみてきたマイホーム購入における注意点は、すべて不動産会社選びにかかっているといっても過言ではありません。

とにかく物件情報だけみせる「物件紹介屋」ではなく、いいことも悪いこともすべて包み隠さず情報開示し、建物のみえない部分を入念に確認、取引後もフォローする「不動産エージェント」と取引を共にすることが大切です。

欧米では、どの物件を買うかではなく、どのエージェントに任せるかを重視します。物件サイトにも、不動産会社名ではなくどの営業担当が買主をサポートするか顔写真付きで掲載されていることが少なくありません。

買主の長い目でみた利益を追求するよう、買主に代わって取引を包括的に支えるのです。

「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」「時間」といった取引のポイントについて、最も重視すべきは「ヒト」の部分といえるでしょう。後悔しない不動産取引の第一歩は、不動産エージェント選びから始まるのです。

信頼できるエージェントを選び、物件(モノ)や資金計画(カネ)、情報、安心(時間)をしっかり検証することで、長い目でみて安心・安全・快適な暮らしを実現しましょう!

【P.S.】「この家、買っていいのかな?」…迷わずご相談ください!

マイホーム購入をお考えでしたら、ぜひ個別相談(無料)をご利用ください。 多くの方から高い評価を得ている個別相談。まだ家を買うかどうか決まっていない方から、既に取引を進めている方までぜひお気軽にご利用ください!
家の買い方がさっぱり分からない
今の不動産屋さんに不信感がある
マイホームの失敗事例を知りたい
“損する家”を買いたくない etc…

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